クオリプス(4894)IPOのBB(ブックビルディング)が、来週の6月9日から始まります。

クオリプスは大阪大学との共同研究を通じて、iPS細胞由来心筋細胞シートの実用化を目指しているバイオベンチャーです。

クオリプスはエリッツホールディングスGSIとの3社同時上場になるので、資金分散の影響を受けそうですね。

クオリプスIPOのBBスタンスとIPO評価

クオリプス(東証グロースIPO)のIPO基本情報

銘柄名クオリプス
コード4894(医薬品)
主幹事証券野村證券
幹事証券(委託含む)SBI証券
松井証券
上場日6月27日
仮条件決定日6月8日(1,400円~1,560円に決定)
ブックビルディング期間6月9日から6月15日
公開価格決定日6月16日(1,560円に決定)
申込期間6月19日から6月22日まで
公募1,700,000株
(国内:1,122,500株
海外:577,500株)
売出し500,000株
(国内:330,100株
海外:169,900株)
OA330,000株
吸収金額39.5億円
(国内:27.8億円
海外:11.7億円)
時価総額117.9億円
想定価格1,560円→公開価格:1,560円
初値価格1,680円

クオリプスIPOの事業内容

クオリプスは自社研究や大阪大学等の研究機関及び第一三共などの大手製薬企業等との共同研究を通じて、ヒトiPS細胞由来心筋細胞シートの製造・販売を行っています。

ヒトiPS細胞由来心筋細胞シートは、iPS細胞から心筋細胞への分化誘導を経て、大量作製及びシート化等の独自技術を用いて作製するもので、現在の内科的治療では治癒しない重症心不全の治療を目的とした再生医療等製品です。

ヒトiPS細胞由来心筋細胞シートの作製手順

ヒトiPS細胞由来心筋細胞シートの作製手順

また、クオリプスは製造開発受託(CDMO)事業として、自社のヒトiPS細胞由来心筋細胞の培養技術や精製技術等で取得した経験を生かし、主としてベンチャー企業へのプロセス開発支援に加え、受託製造による細胞及び原材料としての各種細胞を提供しています。

クオリプスのCDMO事業

クオリプスIPOの研究開発パイプライン

クオリプスの研究開発パイプライン

クオリプスIPOの事業系統図

クオリプスの事業系統図

IPOによる手取金の使途

  1. 新規パイプラインの拡充に向けたカテーテル製品等の開発に係る非臨床試験や治験等の研究開発
  2. 海外における虚血性心疾患を適応症としたヒトiPS細胞由来心筋細胞シートに係る治験等の研究開発
  3. 国内における虚血性心疾患を適応症としたヒトiPS細胞由来心筋細胞シートに拡張型心疾患を効能追加することを目的とした治験等の研究開発
  4. 製造開発受託(CDMO)事業の生産能力拡大を目的とした細胞培養加工施設の建設

クオリプスIPOの業績

クオリプスの業績

(※画像クリックで拡大)

クオリプスIPOの業績はバイオベンチャーだけあって赤字拡大中です。

クオリプスのIPO評価

クオリプスはIPOラッシュ中の3社同時上場で、規模(吸収金額39.5億円)もやや大きいため、需給面に不安があります。

しかし、クオリプスは欧州及びアジアを中心とする海外市場(米国及びカナダを除く。)への販売も予定されているので、海外への配分比率によって状況が変わる可能性はあります。

また、クオリプスはIPOで不人気な赤字のバイオベンチャーとしても警戒されそうです。

ただ、iPS細胞由来心筋細胞シートへの注目度は高く、大阪大学にてiPS細胞から作製した心筋細胞シートの医師主導治験の移植実施報告のリリースがされたことも追い風になりそうです。

よって、クオリプスのIPO評価はCが妥当だと考えています。クオリプスIPOは今のところ公開価格を目途に初値形成すると予想しています。

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クオリプスIPOの初値予想

クオリプスIPOの初値予想は、仮条件決定後(6月8日以降)に追記させていただきます。

1,800円 (想定価格比:+240円)

(※大手予想会社の初値予想:1,660円~2,000円)

クオリプスIPOのBB(ブックビルディング)スタンス

クオリプスIPOのBB(ブックビルディング)は検討中です。ただ、SBI証券はIPOチャレンジポイント狙いで申し込む予定です。

クオリプスIPOのBB(ブックビルディング)スタンス
野村證券 (主幹事)BB検討中
SBI証券BB参加
松井証券BB検討中


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